素朴な疑問～Q8～麻痺した手も使えるようになりますか？～日吉さん

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麻痺した手も使えるようになりますか？

回答者：日吉さん(作業療法士)

自信を持って、「治ります！」と言いたいところですが、

一言で麻痺と言っても、脳・脊髄・末梢神経・内科疾患など麻痺の原因疾患の違いや運動障害や感覚障害などの種類、障害されている程度など様々なので、残念ながら一概には“治る“とは言えません。ごめんなさい。

皆さんが“麻痺”と言われて最初にイメージとして浮かびやすい脳血管疾患についてお話します。

脳出血や脳梗塞を患い、病院から退院した後の自宅生活を送るうえで訪問リハビリを利用される方は多くいらっしゃいます。

人によって麻痺の回復の程度には個人差があり、理学療法士や作業療法士が関わる際には麻痺については発症からどのくらい経過しているか、脳のどの範囲に出血・梗塞が起こったのか、運動麻痺の回復過程がどのくらいにあるかなどを見ていきます。

病院を退院されてからは生活を送ることが第一となってきます。

人によって発症前と全く同じように麻痺を完治させることは難しいことが多いため、訪問リハビリではその方の現状の身体能力やご自宅の環境に合わせた日常生活動作や家事動作などの動作方法の提案や環境調整の提案を行いつつ、よりやりやすい・動きやすい動作を行えるように必要な身体機能の回復に向けたアプローチを行っていきます。

病院の整った環境では行えていた動作も自宅へ戻るとなんだかやりにくい・難しいと感じることがあるかと思います。日常生活で感じるちょっとした困り事も一緒に解決できるよう、看護師やリハビリスタッフ間で相談しながら関わるよう心がけています！