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素朴な疑問

素朴な疑問~Q19~ これって看護の仕事じゃないの?線引きに、ふと迷った瞬間







看護師:宮脇

現場ではときどき、「そこまでやるのは看護師の仕事じゃない」といった声に触れることがあります。

掃除、洗濯、換気、布団干しなど──制度上は“ヘルパーの業務”とされている行為です。たしかに、訪問看護では医療・介護それぞれの制度に基づいて、看護師は医療的ケア、ヘルパーは生活援助と役割が分けられています。ただ、実際にはベッド周りのシーツ交換や室内の清掃など、線引きが曖昧になる場面も少なくありません。

たとえば「感染予防」や「褥瘡リスクへの対応」を目的とする場合、それは看護として対応されることもあります。制度の枠組みだけでは割り切れないところが、現場には確かにあると感じます。

「これは看護?それとも介護?」と迷うとき、ふとナイチンゲールの言葉が浮かびます。

「看護とは、自然が患者を癒すのを助けることである」

換気や採光、清潔なシーツや衣類──こうした環境を整えるケアは、当時から看護の大事な役割だったのだと思います。今の訪問看護の中で、こうした“環境に働きかけるケア”は、どのように捉えられているのだろう?と、時々立ち止まって考えることがあります。

部屋の空気を入れ替えることで呼吸が楽になる方、清潔な寝具で安心して眠れる方。そんなちょっとした関わりが、その人の体調や気持ちに良い影響を与えることがあります。
これは「正しい」とか「間違っている」といった話ではなく、“その方にとって今、何が必要か”を丁寧に考える視点を持ち続けたいなという私の思いです。

「それは看護師の仕事じゃない」と耳にするたびに、どこか腑に落ちない、モヤッとした感覚が残ります。
制度上、仕方のないこともあると頭ではわかっているつもりですが、言葉では何とも説明しづらい、それでも大切にしたい何かがあるのかもしれません。

私にとっては、その違和感が「看護ってなんだろう?」と本質を考えるきっかけになっています。