オンラインでの認知症体験セミナーを受講しました
こんにちは。いろはかえで訪問看護リハビリステーションの管理者・看護師の宮脇貴則です。
先日、VR(仮想現実)映像を使用したオンラインでの認知症体験セミナーを受講しました。
認知症の方々にとって日々の生活がどのように映り、何を感じているのかを疑似体験できる内容でした。
例えば、「車から降りる」という私にとっては何気ない場面でも認知症の方にはビルから飛び降りるかのように見えて恐怖を感じていたり(距離感がつかめない、地面が黒く見えて分かりづらい等)、
レビー小体型認知症に多い幻視では、消えるまでは本物と全く見分けがつかないほど鮮明に見えているというものでした。
これらの映像は実際に認知症を患っておられる方の監修によって作成されたものらしく、認知症を理解するうえで大変参考になりました。
怖がってなかなか車から降りられない認知症の方に「大丈夫!大丈夫!」と、
いくら優しく声を掛け、満面の笑顔で手を引っ張ってあげても、ビルから飛び降りるのに
「何が大丈夫なんじゃー!!」
ってなりますよねー。
むしろその笑顔が恐怖(笑)。
このような事例の認知症の方との関わり方として
・車から地面までの距離やその場の状況を具体的に伝えてあげる
・実際に車から降りるところをやって見せる
・色の明るいマットを地面に敷く
などが効果的なんだそうです。
「何がどう見えて、どう感じているのか、話をしっかり聞いてほしい。知ってほしい。」
認知症の方がインタビューでこのように言っておられました。
このセミナーで相手の立場に立って考えることの大切さを改めて思い出させてもらいました。
当ステーションでは現在、入浴拒否のある認知症の高齢女性との関わりについてみんなで知恵を出し合っている最中です。
「何をどう感じているのだろうか?」
何よりその方の身になって考えていくことを大切にしていきたいと思います。